あなたのすきなところ100こ言わせて

関ジャニ∞さんがすきです/安田担/24歳

はじめてのジャニーズ

  ジョジョラーのわたしが、突然ジャニオタになった。どうしてこんなことになってしまったのか忘れるわけにはいかないので、ここに記すことにする。

   2015年、大学を卒業後地元で働きはじめて迎えた2度目の春のこと。
 『ドS刑事!○月○日スタート!!』(ニュアンス)(よく覚えてない)
 夕飯時、テレビの中の凛と鋭い若い女性の声に反応し、箸を止めた。しかし今思い返せば、そのときのわたしは『ドS』という単語に本能的に反応しただけだったのだろう。なにせわたしはド変態だから。
   とにもかくにもその方向に目を向ければ、「あーあなたドSっぽいですねー」と言いたくなるような目でこちらを睨みつける黒い服をまとった女。そして、その横にはなんとまあ、首輪をつけられ引っ張られている長身の情けなさそうなヘタレ男。

  その男を見た瞬間、わたしの体内には電流が走った。

 1秒後にはわたしの手は箸を投げ出し、iPhoneをつかんでいた。Googleを開き『ドS刑事』と打ち込む。Google先生に聞いてもわからないことなど何もない。教えてくれ、あの男は一体誰だ。顔面がチョータイプだ。誰だ、誰だ、誰なんだ。Google先生はドS刑事の公式サイトを表示した。

  それがわたしをジャニーズという底なし沼の入り口にわたしを誘った男、大倉忠義さんとの出会いである。


  それから毎週土曜21時はわたしにとってかけがえのない至福の時間となった。だって、顔面がチョータイプの男がスーツを着て刑事をやっているのだ。それもただの顔面がイケメンの刑事ではなく、年下の気の強い女に蔑まれたり侮辱されたり不当な扱いを受けたり女装して惜しげも無く美脚を晒してみたり泣いてみたりおこってみたりと、とにかく目が離せない最高にかわいいとびきりの刑事なのである。

  さ、最高か?最高すぎか?久しぶりに面白いドラマと出会ったとわたしはとても満ち足りた気持ちになった。
   しかし、それもつかの間、すぐにドラマだけでは足りなくなっていった。当たり前だ。代官山とかいう顔がすげえイケメンのヘタレ刑事は実在していない。彼はドラマの中の架空の人間であり、『演じられている』だけなのだ。実在するのは大倉忠義という俳優である。(関ジャニ∞大倉忠義という認識がわたしにはまだなかった)そうだGoogle先生に聞こう。もっと探そう。そうすればいろんな彼に出会うことができる。わたしはパソコンをたちあげた。

大倉忠義  出演』検索

  案の定、画面には大量の検索結果が並んだ。ドラマ、映画、舞台名の羅列。その中に見つけた『ヤスコとケンジ』の文字に目を止めた。『 ヤスコとケンジ』はわたしが中学時代最高にハマっていたイカしたドラマである。そういえばあの頃、わたしは「椿くんヤバイマジヤバイチョーヤバイマジタイプチョーカッコイイ」などと騒いでいた。まさか、その椿くんを演じていた男と、なんと約7、8年もの月日を経て邂逅を遂げルとは。まさか、まさかこんなにも熱い恋をすることになるとは。大倉くんには悪いが、わたしは勝手に彼との運命の巡り合わせを感じていた。
 →後半に続く